東京・狭山丘陵のアスリートフットボールクラブ
日本人初のセリエAプレーヤー | 女子監督・今井かおりインタビュー
今井かおり / Imai Kaori
【旧姓・長峯】 レナト・フットボールクラブ女子担当コーチ / 東大和市学校部活指導員 / 日本人で初のセリエAプレーヤー / W杯2回、国際Aマッチ64試合出場。通算49得点は2004年に澤に抜かれるまで歴代1位(現在は3位)。<東大和市在住>
**1981- FC小平(女子東京都リーグ)
**1989- 新光精工FCクレール(日本女子リーグ)
**1991- ACFレッジアーナ(イタリアセリエA )
**1993- 鈴与清水FCラブリーレディース
**1991 第1回女子ワールドカップ出場
**1995 第2回女子ワールドカップ出場
小4でサッカーに出会う

―― サッカーを始めたきっかけは?
今井 最初は野球をやろうと思ったんですが女子は禁止で。そんな時、小平10小でサッカークラブが設立され、兄が入部したので、じゃあ私もやろうかな、と。
―― 1970年代は男子でも競技人口が少なく、女子だとチームがほとんど無いですよね。
今井 そうですね。だから私も中学進学時はサッカーを辞めてソフトボール部に入ろうと思いました。
ですが、母に「もったいない、無いなら作っちゃえ」と言われまして。母が自ら友人の親とかを説得したりしてくれ「FC小平」ができました。母は、その後の人生でもいつも背中を押してくれました。
―― 当時、中学生のチームはどのカテゴリで公式戦をやったんですか?
中学女子のリーグは無かったので、大人のリーグにいきなり参加です。社会人リーグの東京都2部です。当時からベレーザもあって、ライバルでしたね。
中3で代表、第1回女子ワールドカップに出場
―― 中3で日本代表って、とんでもなく有望なプレーヤーですね。
今井 まだ人数が少なかっただけですよ。
代表になって最初の遠征はドキドキでした。親無しの遠出も初めてですし。大人に中学生が混じってるわけですから。お茶の淹れ方・洗濯は代表で学びましたね(笑)
あと、中国の熱気が印象に残ってます。91年に第1回女子W杯(当時の名称は世界選手権)の中国開催が決まっていて、中国開催の試合は観衆がすごかった。その後の第1回W杯も盛り上がりました。
日本リーグからセリエAへ
―― 日本女子リーグも創設からプレー。
今井 大学生の時に女子で初めての日本全体のリーグの発足が決まり、FC小平が母体で新光精工さんというスポンサーさんもついて、参入となりました。そのまま大学在学中プレーしました。
―― イタリア行きはスカウトですか?
今井 いえ、飛び込みです。
実は移籍の話がこじれて日本リーグでプレーできなくなるかもとなり、その後、海外ならOKとなったので「行くしかない!」と。

イタリア在住のサッカーダイジェスト誌の記者の方にチームを探して頂き、テスト入団でした。大学卒業後、日本で半年働いて、秋口にテストを受けに行きました。
―― イタリアがいい!というのはあったんですか?
今井 当時、男子のセリエAは世界一のリーグと言われていた時代で、女子にもいい時代でした。
なにより『イタリアの”女ペレ”』とも言われたビニョットというイタリアの選手がいて、中1の時に日本で初めて国際試合があった時に見て以来、ファンでした。それが大きかったですかね。
そうそう、テストを受けに行ったチームのゼネラルマネージャーがビニョットさんだったのは感激でした。
―― テスト入団ってお給料はちゃんともらえたんですか?
日本の新卒社員より給料も高く、家・車はチーム持ちで、結構、いい待遇でしたよ(笑)
レッジアーナはイタリア最強で、選手も代表選手ばかり。私は試合に出れない時も多く、知り合いもチーム関係者しかいなくて、サッカーのグチを言う相手も居ないので大変でした。
でも、大きく成長できましたし、ビニョットさんとも友人として長く付き合える関係になれましたし、最高の経験でした。

女子もサッカーが当たり前にできる環境をつくりたい
―― 2シーズンで帰国となってしまったんですね。
今井 優勝したシーズンのあと、オーナーがいきなり「チームは解散」と言い出し、そのまま解散となりました。気分的には納得いかなかったんですが。。。
ちょうど日本ではJリーグブームが始まり、女子も世界中のトップ選手が日本でプレーしだしました。その流れで私も日本でプレーしようと思ったんです。
帰国して日本リーグの「鈴与」で8年プレーしましたが、「鈴与」も1999年に解散。私は最後1年だけ静岡県リーグのクラブでプレーし現役を引退となりました。

―― 激動の時代を見てきた今井さんの眼から、今後、日本の女子サッカーはどうなっていってほしいと思われますか?
今、女子プレーヤーは増えていますが、その中で中学生年代のチームが少ないなど、課題もあります。こういった課題を皆で少しでもクリアし、女子もサッカーが当たり前にできる環境にしていきたいです。
そのうえで、安心して技術向上に集中出来て、海外挑戦したり、その後もいつまでもプレーを楽しめるような環境にできれば最高ですね。

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